椎間板ヘルニア

4歳のミニチュア・ダックスが後足が立たなくなり、食欲、尿が少ないとのことで来院。レントゲン検査では異常は認められなかったが、神経検査で後躯マヒがあり、症状から腰部椎間板ヘルニアと診断した。

直ちに入院し、脊髄の炎症を抑える点滴をした後、安静を指示して退院して様子を観察した。神経検査では徐々に改善が認められたが、身体が重いせいか(肥満)、歩行はできなかったため、1か月後に麻酔下で脂肪を採取し、脂肪幹細胞を培養しながらリハビリを行った。

2週間後720万個の脂肪幹細胞を点滴投与すると、1週間後にはふらつきはありながら歩くようになった。

446万個の脂肪幹細胞を2回目として投与後は完全に回復して、普通に歩行できるようになり、治療を終了した。

脂肪幹細胞の投与をせずとも回復した可能性はあったが、脂肪幹細胞治療により、早期確実な回復があったと思われた。